鎌 |
柄鎌 |
土佐打刃物の中でも最も古い歴史を持っているのが鎌です。
土佐様の源流は、天正時代(1573年〜1592年。安土桃山時代の辺り)までさかのぼります。
野口孫七郎という人が祖と言われています。
野口派は野鍛冶(包丁や農具、漁具、鉈、茶道具をつくる鍛冶屋)から
鎌鍛冶専門となったといわれています。
剃刀鍛冶(かみそりかじ)から発展していった播州鎌が片刃であるのに対し、
土佐鎌が両刃鎌であることからみても、
土佐鎌は刀鍛冶を源流にしていたと思われます。
火床(ほくぼ=鉄を熱する炉)で熱した鉄と鋼を叩いて合わせます。 鋼(はがね)は硬度の非常に高い物質のため、鋭い刃を作ることができますが 硬いと逆に「もろい」という性質も持っているため、 鋼(はがね)だけで鎌をつくると折れてしまいます。 そのもろさを、しなやかさを持つ鉄で補います。 硬い鋼をしなやかな鉄ではさみこむことで鋼が折れてしまうのを防ぎます。 | ||
鍛接で作った材料を火床で加熱します。 熱せられ全体が均一に赤くなった材料を火床から取り出して釜から取り出し 手早く大型で高速回転の機械ハンマーで叩きながら形を造っていきます。 叩くバランスや角度など、かなりの熟練を要する作業です。 | ||
だいたいの鎌の形、刃を作ります。 型抜きプレスやグラインダーで均整のとれた鉈の形に整えます。 | ||
刃物に天然の泥を均一に塗ります。 | ||
<焼入れ> | ||
鎌を鎚で叩いてゆがみをとります。 | ||
仕上げに鋭利な刃をつけます。 丁寧に研いでいきます。 | ||
柄をつけて完成です。 |
西岡精利鍛工所の協力による、鎌製作工程の動画です。
臨場感を出すために、工場内の音や会話も聞こえるようになっていますので
PCのボリュームにご注意ください。