枝打ちや小さい木を割ったり
猪や熊の皮を剥ぐために用いられる道具です。
腰鉈、剣鉈などがあります。
それぞれに両刃(りょうば)と片刃(かたは)があります。
鳶・鉈・柄鎌などは、古くから杣道具(そまどうぐ=山林伐採道具)として使用されています。
安政4年(1857年・江戸時代後期)に書かれた「御改正風土取縮差出牒」(安芸市指定文化財)に
杣の師匠が弟子上がりの時、杣. 道具一式を授ける場面が記されており、
その道具の中に鳶・鉈・柄鎌. ・鋸・斧等があったと書かれています。
火床(ほくぼ=鉄を熱する炉)で熱した鉄と鋼を叩いて合わせます。 鋼(はがね)は硬度の非常に高い物質のため、鋭い刃を作ることができますが 硬いと逆に「もろい」という性質も持っているため、 鋼(はがね)だけで鉈をつくると折れてしまいます。 そのもろさを、しなやかさを持つ鉄で補います。 硬い鋼をしなやかな鉄ではさみこむことで鋼が折れてしまうのを防ぎます。 | ||
鍛接で作った材料を火床で加熱します。 熱せられ全体が均一に赤くなった材料を火床から取り出して釜から取り出し 手早く大型で高速回転の機械ハンマーで叩きながら形を造っていきます。 叩くバランスや角度など、かなりの熟練を要する作業です。 | ||
だいたいの鉈の形、刃を作ります。 型抜きプレスやグラインダーで均整のとれた鉈の形に整えます。 | ||
刃物に天然の泥を均一に塗ります。 | ||
<焼入れ> | ||
鉈を鎚で叩いてゆがみをとります。 | ||
仕上げに鋭利な刃をつけます。 丁寧に研いでいきます。 | ||
柄をつけて完成です。 |